バディ・ガイ、チェス時代の曲を集めた1969年のアルバム、ボーナストラック付きのCDで聞く。発表年については情報源によってばらつきがあるが、とりあえず、CDのものに依拠。まあ、それぞれの曲の録音年はどうせ別なんで。
タイトルがめちゃかっこいいと思ったが、日本語解説をみると、トニー・ベネットの曲名のもじりらしい。わざと「俺のブルースを置いていった」のではなくて、もうチェスレベールを離れた後に、デビューアルバムが出たからこんなタイトルになったみたいだ。むしろ、My Blues Left In SF が正しいのかな。
1 Keep It To Yourself (Gene Barge)
2 Crazy Love (Willie Dixon)
3 I Suffer With The Blues (Guy, Barge)
4 When My Left Eye Jumps (Willie Dixon)
★5 Buddy's Groove (Gene Barge)
6 Goin' Home (Willie Dixon)
7 She Suits Me To A Tee (Buddy Guy)
8 Leave My Girl Alone (Buddy Guy)
9 Too Many Ways (Willie Dixon)
10 Mother-In-Law Blues (Gene Barge)
11 Every Girl I See (Willie Dixon)
12* I Dig Your Wig (Buddy Guy, Willie Dixon)
★13* I Got To Use Your Head (Buddy Guy)
14* I Cry And Sing The Blues (Willie Dixon)
どうもこのアルバムはバディのなかでもR&B寄りらしいと評価されているらしいんだけど、たしかにディープなブルースマニアじゃなくても、どの曲もぜんぜん楽しめる。どの曲も聞きどころがあって一曲を選ぶのがむずかしいアルバムだが、たとえば(5)なんて、まったくいわゆるブルースではないが、むちゃくちゃかっこいい。スピリチュアル・ジャズだよと言っても通るン名曲。
ボーナストラックの(13)も、珍味だが、異常にかっこいい。自分がバディのベスト盤を作るなら、これは入れておきたい。バディ・ガイは掘り甲斐があると、再認識した。
このアルバムで、ウィリー・ディクソンをたくさん演奏しているのは何か理由があるのだろうか。
小ネタに近いが、1、7、10では、ロータリー・コネクションの創始者で、後に名プロデューサーとなるチャールズ・ステップニーがドラムを叩くとともに、オーケストレーションを担当。
この動画でバティ・ガイにしびれた、ブルース耳ではないタイプとしては、これほどロック寄りではないにしても、いいアルバムだと思う。