ふつうの人はCDなんてもう買わなくなった

How unfashionable to buy music CDs nowaday

The Three Degrees / The same

さあ来たよ、ザ・スリー・ディグリーズ。1973年発表、彼女らのアルバムとしては2枚目、邦題では「荒野のならず者」。CD20枚セット、フィラデルフィア・インターナショナル・レコーズ「ザ・コレクション」では5枚目。昔、ハードオフみたいなぞんざいな古物屋のアナログ・コーナーには、必ず日本盤のスリー・ディグリーズがあったもんだなんてのは、平成初期の世代限定の経験だろうね。

  1. Dirty Ol' Man 
  2. Can't You See What You're Doing To Me 
  3. A Woman Needs A Good Man 
  4. When Will I See You Again
  5. I Didn't Know 
  6. I Like Being A Woman 
  7. If And When 
  8. Year Of Decision★

1曲目はオランダでNo.1に、邦題「天使のささやき」で知られる4曲目は、イギリスでNo.1ヒット、アメリカのアダルト・コンテンポラリー部門でもNo.1。というか、本国よりも日本で先にヒットしてオリコントップになっている。今聞くと、イメージ以上にゆるやかな曲だ。その辺がアメリカ以上で日本やヨーロッパで大ヒットになった理由だろうか。しかし、海外曲がオリコントップになる状況って、今は考えにくいような。海外の音楽シーンとの距離はこの時よりかえって広がっているように感じるが、それは僕が最近の様子を知らないだけだろうか。

今では「天使のささやき」よりも、スリリングな2曲目や、刻むドラムがリードする5曲目、6曲目の方が引っかかりがある。「ソウル・トレイン」のテーマ曲も歌ったスリー・ディグリーズ、弾けたディスコのイメージもあるが、このアルバムはとにかく全体に、本格タイカレーに対するバーモンドカレーのようなやさしさがある。一番アップテンポで爽やかな8曲目が、アルバム中ベスト。

少し調べて・・・・・・ほう!リアルタイムではあれほど売れたこのアルバムが、実は日本未CD化だとは。例によってウィキペディアを眺めていると、1978年にチャールズ皇太子の30歳の誕生日パーティでパフォーマンスをして、1981年には後のダイアナ妃との婚約パーティにゲストで呼ばれているなんておもしろい記述も。最後にめちゃ気になったのは、2016年に新しいアルバムを出していて、それがチェリー・レッド・レコードからってこと!!