ふつうの人はCDなんてもう買わなくなった

How unfashionable to buy music CDs nowaday

Nina Simone / Complete 1957-62 Singles Disc 1

ニーナ・シモン、初期シングル集、三枚組のうちのまず一枚目。

 

1 Chilly Winds Don't Blow 
2 Solitaire
★3 I Loves You Porgy
★4 Love Me Or Leave Me
★5 Little Girl Blue
6 He Needs Me
★7 Children Go Where I Send You
8 Willow Weep For Me
9 Don't Smoke In Bed
★10 African Mailman
11 The Other Woman
12 It Might As Well Be Spring
13 Mood Indigo
14 Central Park Blues
15 For All We Know
16 Good Bait
17 Summertime
18 Fine And Mellow
19 You'll Never Walk Alone
20 Plain Gold Ring

有名曲の (3) I Loves You Porgy からして、改めて聴いてまたすばらしい。冒頭のピアノから引きこまれる。力強さと可憐さが入り混じったピアノに、この不思議な声、ふしぎなアーティストだ。(3)・(4)・(5)と、たまらない流れ、僕のようなソウルファンはもちろん、チェット・ベイカーあたりが好きなタイプのジャズ・ファンにもきっと気に入るだろう。

(7) Children Go Where I Send You ははじめて聴いたけど、Mississippi Goddam の原型のような曲。

(10) African Mailman はアップテンポなインストルメンタルで、ニーナのパーカッシヴなピアノが楽しめる。

(12) に入っているキラキラ音はチェレスタかな。

(13) Mood Indigo のイントロや間奏のピアノは、こんなにたっぷりしていたかな。シングル・バージョンだから? たっぷり楽しめてありがたい。

(14)、 延々とウォークするベースをバックに、リラックスしたインストルメンタルのセッション。7分近くあって、本CD中最長。その名も Central Park Blues。

(17) 、個性的な Summertime、なんともブルージー。Summertime Blues の曲名は、このトラックにとっておくべきだったね。ここからさらに (18) ・(19) ・(20)と進む流れ、次第に深く深く潜っていくような曲の並び。

 

1957年なら、ニーナは24歳。こんなに若くって、演っている曲がスタンダードでも、もうすでにニーナのスタイル、ニーナの芸術以外の何ものでもない。CD化された初期のアルバムは録音やミックスがいまいちで、中身もやや散漫という印象があったが、この盤は良い。初期ニーナを聴くならこのCDが一番かもしれないな。

 

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